皆さんはご存知だろうか?
今、大阪では人口の約8割くらいが24時間ipodを肌身離さず聴き続けているという。
僕も始めて大阪に来たときは目を疑った。
おばはん、おっさん、じじい、ばばあ。生後半年くらいしか経たないような赤ちゃんがヘッドホンをはめていたことにはまじで驚いた。
大阪に来て10年以上経つが、なかなかこの異文化に溶け込めないのが現状だ。
しかし、大阪で生活する以上ipodを持たないわけにはいかない。
そこで、僕はデートをシミュレーションしてみることにしたんだ。
まず、最初にイヤホンはかたっぽずつ。これが大阪の恋人同士の基本的な形態である。
まずは道頓堀、引っかけ橋にて。そこからは有名なグリコや改源などの電光看板が見える。そこでこの一曲。
1、jello / lungbone
bolaの別名義での曲。デジタル過ぎない絶妙な音作りがより大阪を引き立てる。
電光看板のキャラクターたちが煌びやかに動く。川に飛び降りたくなる衝動は抑えて。
デートはまだまだ序盤じゃないか。
いてもたってもおられへん。ラブホへ直行や。
彼女がシャワーを浴びてる間にこの一曲。
2、fjordne / reading history
http://www.youtube.com/watch?v=ftQ5FccU9D4
かのyoshikiもこのエクスタシー度合いには頭があがらないだろう。
重複するウィスパーボイスが気持ち良すぎてやる前から逝ってしまいそうな曲だが大丈夫。
まだここにいるよ。
よっしゃ。性欲を開放したらそら腹も減るわ。
たこ焼き食いたなってきてもうた。わなかでたこ焼きほうばりながらこの曲や。
3、lusine / gravity
うーわー。なにこの豊潤なソースのかほり。ってなるよこれわあ。
たこ焼きの上に乗った鰹節が優雅に躍る。この躍動感こそがわなかの本質ってわけか。
くそ!一本とられたぜ!
よしよしよーし。今のところ最高や。
大阪にもなれてきたところでダークサイド西成へ。ここはホームレスとヤクザのメッカ。
やばい!狂犬病のジョニーが襲い掛かってきた!にげろー!
4、muslimgauze / undersaffron
超アナログミニマルでスリル満点な曲が焦りを煽る。
そしてがむしゃらに逃げてるのも束の間、中近東へトリップ!
追っかけられてたのは犬ではなくマシンガンを構えた兵士達。
やばい。死ぬ。いい意味で死ぬ。
ふぅー。どうにか逃げきれた。
どうしようもない不安から逃げきれた。あ、もうこんな時間や。彼女を送ってあげないと。
電車の待ち時間。これ見よがしに最近出来た自信作を聴かせてみる。
5、guillotine hairshaver / dream jack
彼女 「誰?この腐った曲。」
僕 「これはね、坂本龍一のきょ・・・」
彼女 「さようなら」
僕 「・・・」
女は怖い。このシミュレーションで得た最大の教訓だ。
そして、電子音楽の楽しみ方がまたひとつ増えたというわけだ。
ぜひ、勇気のある方はこの未体験ゾーンを試してみてほしい。
電子音楽の向こう側を夢見て。
